「話をしたいだけなのに。」
と何通か送ったメールの返事が、
「ごめんね、忙しくて。疲れもたまっていて。」
それを最後に、信行からの連絡が来なくなった。

由美はあきらめようと思った。
そして次の瞬間には信行の優しさを思い出し、
やっぱり何か連絡出来ない事情があるんだ、とか思い、
また、連絡しようと思えば出来ないはずない、やっぱし
自分の意思で連絡したくないんだ、と思い、
諦めなければ。。。
こんな繰り返しに疲れた。

信行がはっきりしないのなら、自分でケジメをつけようと
思った。

最後にもう一度だけ、信行の気持ちを確かめるメールをした。

「大分、気持ちの整理が出来たので、何を言われても
大丈夫だよ。だから、最後の約束、終わりにするにしても
ちゃんと話をしよう?時間を作ってください」

「わかった。今週は忙しいから、時間が出来たら
連絡します。」

いつ会えるかわからないと言う返事だった。
理由には仕事の事と家族の事情まで書いてあった。
時間など無理して作らなければ会えないのは最初から。
会いたくないんだ・・・

もう・・戻れないんだね。わかったよ。
でも・・・あなたはフェードアウトで済むかもしれないけど、
私はケジメをつけないと気が済まないよ。
いくら私に興味がなかったと言っても、私が筋が通らないことが
嫌いなことくらい知ってるでしょ?
それとも、そんな事もわかってくれていなかったのかな。






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